姉が亡くなり兄弟姉妹のみが相続人になるのですが手続きは大変ですか?

姉が亡くなり兄弟姉妹のみが相続人になるのですが手続きは大変ですか?

戸籍の収集が大変です。

理由

  1. 集める戸籍の数が多い
  2. 物理的に時間が掛かる
  3. 戸籍を請求できる立場にあるか証明するのが煩雑

 

1.集める戸籍の数が多い

この場合兄弟姉妹が相続人になる条件は、

亡くなった姉に子供がおらず、かつ直系尊属(父母、祖父母等)がいない場合です。

その条件を満たしているか証明するため戸籍を収集します。

取得する戸籍の数のイメージとしては下記の通り

姉の出生から死亡までの戸籍5件程度
姉の父の出生から死亡までの戸籍4件程度
姉の母の出生から死亡までの戸籍3件程度
姉の父方の祖父母の死亡の記載がある戸籍※2件程度
姉の母方の祖父母の死亡の記載がある戸籍※2件程度
件数は戸籍請求案件をして得た肌感覚です。数が少なくなっているのは戸籍の重複を考慮に入れているためです。

※については銀行預金の解約がある場合は、金融機関によっては、祖父母が亡くなっている事実を確認することがありますので記載しています。

必要な戸籍の数は16件程度となります。

家族関係によって件数に前後がありますので参考値としてお考え下さい。

 

2.物理的に時間が掛かる

大抵の場合、本籍地の市をまたいで、県内、隣接県に及び、全国規模で戸籍を収集します。

遠方だと直接役所に行くことは難しいので郵送請求することになります。

郵送請求で不備がなければ1~2週間程度で入手できます。

郵送請求する場合、その役所に何通分戸籍があるか分からない状態なので定額小為替(郵送請求するための手数料券)が足りなくなる事態が起こります。

そうした不備等があるとさらに延びます。

入手した戸籍をもとに次の役所に郵送請求しますので請求する場所が多いほど時間が掛かります。

 

3.戸籍を請求できる立場にあるか証明するのが煩雑

戸籍を請求するのは兄弟姉妹の方が請求することになると思います。

資料不要で取得できる自分の出生から現在までの戸籍姉と兄弟姉妹の関係であることの証明
姉の子供がいないことの部分証明
役所に本籍地があって関係を確認できる場合、資料不要で取得できる
本籍地が別で役所が関係を確認できない場合、その戸籍のコピーが資料として必要
自分の直系尊属の出生から死亡の記載がある戸籍 直系尊属がいないことの証明
相続手続が生じ、法定相続人であることを示した場合、取得できる姉が戸籍を別にしていた場合
そこから死亡までの戸籍

法定相続人であることを示した場合についてですが、家庭により条件が異なると思いますので抽象的な表現になります。

ここでは、姉が戸籍を別にしたところから死亡までの戸籍はない状態での請求なのでやれるところまでやります。

要は全部の戸籍を提示して、法定相続人がおそらく兄弟姉妹になる可能性がある状態でないと請求ができないことがあります。

戸籍の記載は難解で何が記載されているのか一般の方は分からないことが多いです。

集められる戸籍を漏れなく提示し、法定相続人であることを示すのは骨が折れます。

 

上記理由から兄弟姉妹の方が相続人の相続手続きは束の戸籍を必要としますので

ご自身で手続きされる場合は心のお覚悟をお決めください。